RÉV

使ってよかったものだけ

Ankerのモバイルバッテリー、容量はどこで折り返すか

本記事にはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト)を含みます。

モバイルバッテリー選びは容量の数字を見た瞬間に難しくなる。5000と20000なら後者が4倍いい、という話ではないからだ。実際に効いてくるのは、その重さを毎日カバンに入れ続けられるかどうかで、ここを外すと引き出しの中で眠る。

Ankerだけでもラインアップはかなり多い。同じ10000mAhでも、ケーブル一体型、マグネット式ワイヤレス、コンセント一体型と、性格がまったく違うものが並んでいる。容量から入ると、この違いが見えないまま買うことになる。

この記事は5000mAh・10000mAh・20000mAh以上の3つに分けて、それぞれの容量帯で何が起きるのかから書く。数字ではなく、その容量を持ち歩く生活がどうなるか、という話だと思って読んでほしい。

先に全体像を置いておく。掲載している11台を容量帯ごとに並べたもので、以降はこの順番で1台ずつ見ていく。重さと価格は確認できたものだけを載せているので、空欄は「未確認」であって「軽い」でも「安い」でもない。

製品容量最大出力重さポート
5000mAh — 持ち歩きを続けられるか
Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector)5,000 mAh22.5 WUSB-C一体型コネクタ ×1
Nano Power Bank (5000mAh, MagGo, Slim)5,000 mAhワイヤレス充電(マグネット式) / USB-C
Nano Power Bank (12W, Built-In Lightning Connector)12 WLightning一体型コネクタ ×1
10000mAh — 迷ったときの折り返し地点
Power Bank (10000mAh, 22.5W)10,000 mAh22.5 WUSB-C / USB-A
MagGo Power Bank (10000mAh, Slim)10,000 mAhワイヤレス充電(マグネット式) / USB-C
Power Bank (10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)10,000 mAhUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C
Power Bank (30W, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)30 WUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C
Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)9,600 mAh65 W308 gUSB-C ×2 / USB-A
20000mAh以上 — ここから先は「荷物」
Zolo Power Bank (20000mAh, 45W, Built-In USB-Cケーブル)20,000 mAh45 WUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C
Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル)20,000 mAh87 WUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C / USB-A
Power Bank (25000mAh, Built-In & 巻取り式USB-Cケーブル)25,000 mAh100 W一体型ケーブル ×1 / 巻取り式ケーブル ×1 / USB-C ×1 / USB-A ×1

5000mAhの部 — 持ち歩きを続けられるかどうかが全て

5000mAhはスマホを1回強、フル充電できる量。数字だけ見ると心もとない。ただ、この容量帯の本質は「充電できる回数」ではなく「持ち歩き続けられるか」にある。

モバイルバッテリーを持ち歩かなくなる最大の理由は、容量が足りないからではない。カバンに入れるのを忘れるからで、忘れる理由は「重い」か「準備が面倒」のどちらかだ。100g前後という重さはポケットに入れても存在を忘れられるし、ケーブルが本体に付いていれば準備の手間も消える。

つまり5000mAhは、スペックで負けている代わりに、実際に持ち出される確率で勝つ容量帯ということになる。20000mAhを家に置き忘れるより、5000mAhをポケットに入れている方が、その日は充電できる。

製品容量最大出力重さポート
Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector)5,000 mAh22.5 WUSB-C一体型コネクタ ×1
Nano Power Bank (5000mAh, MagGo, Slim)5,000 mAhワイヤレス充電(マグネット式) / USB-C
Nano Power Bank (12W, Built-In Lightning Connector)12 WLightning一体型コネクタ ×1

この容量帯で最初に見るべきは、コネクタ一体型のモデル。USB-C端子が本体から直接生えているので、ケーブルを別に用意する必要がない。「バッテリーは持ってきたのにケーブルを忘れた」という失敗が、構造的に起きなくなる。

22.5Wという出力も、スマホの充電には十分速い。ここが5000mAh帯の標準形だと思っていい。

Anker

Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector)

ケーブルを持ち歩かなくていい、という一点だけで完成している

5,000 mAh25,000 mAh
最大出力22.5W
重さ
参考価格
向いてる人通勤・散歩・手ぶらで出る日

ポートUSB-C一体型コネクタ ×1

USB-Cコネクタが本体から直接生えている構造。ケーブルを別に持つ必要がないので「バッテリーはあるのにケーブルを忘れた」が起きない

iPhoneを使っていて、ケーブルすら煩わしいなら、マグネット式のワイヤレスモデルがある。背面に貼り付けたまま歩けるので、充電しながらスマホを使う時間のストレスが消える。

ワイヤレス充電は有線より効率が落ちるのが一般的で、そこは割り切りが要る。ただ、薄型なのでスマホと重ねてもポケットで邪魔にならず、「充電のために立ち止まる」時間が無くなる分の価値は大きい。

Anker

Nano Power Bank (5000mAh, MagGo, Slim)

iPhoneの背面に貼るとほぼ存在が消える

5,000 mAh25,000 mAh
最大出力
重さ
参考価格
向いてる人iPhoneユーザー・ケーブルすら持ちたくない人

ポートワイヤレス充電(マグネット式) / USB-C

マグネットで背面に貼り付けたまま充電できる。薄型なので、スマホと重ねてもポケットで邪魔になりにくい

そしてもう一台、コネクタがLightningのモデルがある。これは注意が要る製品で、iPhone 15以降はUSB-Cに変わっているので使えない。iPhone 14以前を使っている人だけの選択肢になる。

逆に言えば、Lightning機がまだ現役の人にとっては最短距離の一台だ。変換アダプタも要らないし、ケーブルも要らない。出力は12Wと控えめだが、Lightning世代のiPhoneならそもそも急速充電の上限がそこまで高くない。買う前に、自分のiPhoneの端子がどちらかだけは必ず確認してほしい。

Anker

Nano Power Bank (12W, Built-In Lightning Connector)

Lightning世代のiPhoneが現役なら、これが最短距離

最大出力12W
重さ
参考価格
向いてる人iPhone 14以前を使っている人

ポートLightning一体型コネクタ ×1

コネクタがLightning。iPhone 15以降はUSB-Cなので使えない。買う前に自分のiPhoneの端子を必ず確認すること

10000mAhの部 — 迷ったときに戻ってくる場所

10000mAhはスマホ約2回分。200g前後という重さは、カバンに入れるぶんには気にならず、手に持つと少し重い、という境目にある。1日外に出る日や1泊の出張なら、ここが過不足ない。

この容量帯が難しいのは、選択肢が一番多いことだ。同じ10000mAh前後の中に、標準型、ワイヤレス、コンセント一体型、そして高出力型と、方向性の違うものが揃っている。

判断の軸は「何を充電するか」に置くといい。スマホだけなら22.5Wで足りる。iPadや軽量ノートPCまで視野に入れるなら30W以上。MacBook Proまで充電したいなら65Wが要る。出力が上がるほど価格も重さも上がるので、必要以上に上を狙わないことが結果的に満足度を上げる。

製品容量最大出力重さポート
Power Bank (10000mAh, 22.5W)10,000 mAh22.5 WUSB-C / USB-A
MagGo Power Bank (10000mAh, Slim)10,000 mAhワイヤレス充電(マグネット式) / USB-C
Power Bank (10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)10,000 mAhUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C
Power Bank (30W, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)30 WUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C
Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)9,600 mAh65 W308 gUSB-C ×2 / USB-A

まず基準点になるのが、機能を盛っていない標準型の10000mAh。22.5W出て、USB-CとUSB-Aの両方が付いている。USB-Aが残っているのは地味に効く利点で、古いケーブルやイヤホン、ゲーム機のコントローラーなど、まだUSB-Cに移行していないものは身の回りに意外と多い。

他のモデルを検討するときも、まずこれと比べて「何が増えて、いくら上がるのか」を見ると判断しやすい。

Anker

Power Bank (10000mAh, 22.5W)

10000mAh帯の基準点。ここを起点に他を比べればいい

10,000 mAh25,000 mAh
最大出力22.5W
重さ
参考価格
向いてる人とりあえずの1台・家族と共用

ポートUSB-C / USB-A

特別な機能はないが、容量・出力・価格のバランスが素直。最初の10000mAhとして外さない

5000mAhのワイヤレスを使ってみて容量が足りなかった人が、次に来るのがこれ。10000mAhでマグネット式という組み合わせで、この容量帯としては薄い部類に入る。

容量が倍になってもワイヤレスの快適さは変わらないので、iPhoneで1日中外にいる人にはここが最適解になりやすい。

Anker

MagGo Power Bank (10000mAh, Slim)

5000mAhのワイヤレスでは足りなかった人が、次に来る場所

10,000 mAh25,000 mAh
最大出力
重さ
参考価格
向いてる人iPhoneで1日中外にいる人

ポートワイヤレス充電(マグネット式) / USB-C

10000mAhでマグネット式ワイヤレス。この容量帯としては薄い部類で、貼り付けたまま歩ける

ここから性格が変わる。Fusionシリーズは、モバイルバッテリーと充電器が一体になった製品群だ。折りたたみ式のプラグが付いていて、コンセントに直接挿せる。

これが効くのは旅行と出張。普段なら「モバイルバッテリー」「充電器」「ケーブル」の3点をカバンに入れることになるが、Fusionならこれ1つで済む。ケーブルも一体型なので、荷物が2段階減る計算になる。ホテルでコンセントに挿しておけば、そのまま本体も充電される。

Anker

Power Bank (10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)

コンセントにも挿せる。旅行の荷物が一段減る

10,000 mAh25,000 mAh
最大出力
重さ
参考価格
向いてる人出張・旅行・充電器を別に持ちたくない人

ポートUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C

Fusionシリーズはモバイルバッテリーと充電器が一体になったもの。折りたたみ式プラグでコンセントに直接挿せるので、充電器を別に持たなくていい

同じFusionで出力を上げた30W版もある。コンセント一体型でありながら30W出るので、iPadや軽量ノートPCまで射程に入る。カフェで作業する人が、充電器を別に持たずに済むようになる。

Anker

Power Bank (30W, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)

Fusionの30W版。iPadや軽量ノートPCまで射程に入る

最大出力30W
重さ
参考価格
向いてる人iPadを持ち歩く人・作業用に1台

ポートUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C

コンセント一体型でありながら30W出せる。容量は商品ページで確認してほしい

この容量帯で例外的な一台が、Prime Power Bankの9600mAh版。容量は10000mAhを下回るのに、出力は65W。MacBook Proの充電まで届く。

普通、65W出せるモバイルバッテリーは20000mAh帯の重量級になる。それが308gに収まっているのが、この製品の意味だ。従来の65W機と比べて約60%小型化されているという触れ込みで、実際「ノートPCを外で使いたいが、重いのは嫌だ」という要求にほぼ唯一答えている。

残量表示のディスプレイも付いているので、「あと何%あるか」が分かる。ノートPCを充電する用途では、この情報の有無が安心感を大きく変える。

Anker

Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)

10000mAh未満で65W。MacBook Proまで届く例外的な一台

9,600 mAh25,000 mAh
最大出力65W
重さ308g
参考価格
向いてる人ノートPCを外で使うが、重いのは嫌な人

ポートUSB-C ×2 / USB-A

モバイルバッテリーとしても充電器としても最大65W。従来の65W機と比べて約60%の小型化を実現していて、308gに収まっている。バッテリー残量のディスプレイ付き

20000mAh以上の部 — ここから先は「荷物」になる

20000mAhを超えると、重さは400gから600gを超えてくる。これはもう軽いカバンひとつぶんの重量で、「念のため持っておく」対象ではなくなる。持っていく日と持っていかない日を、その都度決めることになる。

この容量帯を検討するときは、スペックより先に、自分がどんなカバンで移動しているかを考えた方がいい。リュックなら気にならないが、小さめのバッグだと一年使って「取り回しがしんどい」となる。実際そういう声は多い。

それでも選ぶ理由があるとすれば、3つ。ノートPCを外で充電したいとき、複数台を同時に充電したいとき、そして停電への備えとして家に置いておきたいとき。この3つに当てはまらないなら、10000mAhで足りる。

製品容量最大出力重さポート
Zolo Power Bank (20000mAh, 45W, Built-In USB-Cケーブル)20,000 mAh45 WUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C
Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル)20,000 mAh87 WUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C / USB-A
Power Bank (25000mAh, Built-In & 巻取り式USB-Cケーブル)25,000 mAh100 W一体型ケーブル ×1 / 巻取り式ケーブル ×1 / USB-C ×1 / USB-A ×1

入り口になるのがZoloシリーズ。Ankerのなかでもコストを抑えたラインで、20000mAh帯としては価格が入りやすい。45W出るので、用途としては十分広い。

「大容量を一度試してみたいが、いきなり高いものは怖い」という段階に合う。ケーブルも一体型なので、この容量帯にありがちな「重いうえにケーブルも持つ」状態にはならない。

Anker

Zolo Power Bank (20000mAh, 45W, Built-In USB-Cケーブル)

20000mAh帯で価格が抑えめ。最初の大容量として入りやすい

20,000 mAh25,000 mAh
最大出力45W
重さ
参考価格
向いてる人大容量を一度試してみたい人

ポートUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C

ZoloはAnkerの中でもコストを抑えたシリーズ。45W出るので用途は十分に広い

本格的にノートPCを充電するなら87W。ここまで来ると、モバイルバッテリーというより持ち運べる電源に近い。MacBookを外で常用する人が、電源のある席を探さなくてよくなる。

20000mAhあればiPhoneを4回前後充電できる計算になるので、防災用のサブバッテリーとしても機能する。普段は家に置いておいて、停電時と旅行のときだけ持ち出す、という使い方も現実的だ。

Anker

Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル)

87W。ノートPCを本気で充電しにいく容量帯

20,000 mAh25,000 mAh
最大出力87W
重さ
参考価格
向いてる人MacBookを外で使う人・防災用の備え

ポートUSB-C一体型ケーブル ×1 / USB-C / USB-A

ケーブル一体型で87W。20000mAhあればiPhoneを4回前後充電できる計算になるので、防災用のサブバッテリーとしても機能する

最後に、方向性が特殊な一台。25000mAhに加えて、ケーブルを2本内蔵している。1本は巻取り式で0〜67cmまで調整でき、もう1本は本体から取り外すと約30cmのケーブルになる。いずれも2万回以上の巻取り・折り曲げに耐える設計だ。

3つのUSB-Cポートからそれぞれ最大100W出力できるので、MacBook Airを約1回、iPhone 17なら約4回充電できる。USB-CとUSB-Aのポートも別にあるので、最大4台を同時に充電できる。

旅行や出張で、ケーブル類をまとめて減らしたい人向け。重さは相応にあるので、日常の持ち歩きではなく「移動日のための装備」として考えるのが現実的だ。逆にその用途なら、これ1つで充電まわりが完結する。

Anker

Power Bank (25000mAh, Built-In & 巻取り式USB-Cケーブル)

ケーブルを2本内蔵。もう何も持ち歩かなくていい

25,000 mAh25,000 mAh
最大出力100W
重さ
参考価格
向いてる人旅行・出張・複数台をまとめて充電する人

ポート一体型ケーブル ×1 / 巻取り式ケーブル ×1 / USB-C ×1 / USB-A ×1

3つのUSB-Cポートからそれぞれ最大100W出力。巻取り式は0〜67cmで調整でき、一体型は取り外すと約30cmのケーブルになる。いずれも20,000回以上の巻取り・折り曲げに耐える設計。MacBook Airを約1回、iPhone 17を約4回充電できる

結局どれか

毎日持ち歩きたいなら5000mAhのコネクタ一体型かマグネット式。週に何度か長く外に出るなら10000mAh。旅行や出張が多いならFusion。ノートPCを外で使うなら65Wか87W。防災用に置いておきたいなら20000mAh以上。

容量の数字を先に決めず、自分のカバンの重さと、1日にどれくらい外にいるかから決めたほうがいい。スペックで勝っていても、持ち出されなければ意味がない。引き出しの中で満充電のまま眠っている20000mAhより、ポケットに入っている5000mAhの方が、その日はあなたを助ける。

迷ったら10000mAh。この容量帯は選択肢が多いぶん、価格・出力・形状のどれを優先しても、それなりのものが見つかる。